もくじ
使用した環境
Windows 10 Professional Edition 64bit
Visual Studio Code : 1.43.1 (user setup)
Spring Initializr Java Support : 0.4.6
前提条件
- Visual Studio Code (以降 VSCode) がインストールされていること。
※VSCode のインストール方法についてはこちらを参照。 - VSCode で Java の開発環境が構築されていること。
※Java の開発環境の構築方法についてはこちらを参照。 - VSCode に Spring Boot の開発環境が構築されていること。
※Spring Boot の開発環境の構築方法についてはこちらを参照。
作業内容
VSCode で Spring Boot のプロジェクトを作成するには、 「Spring Initializr Java Support」 という拡張機能を使用します。
Spring Boot には「Spring Initializr」 というプロジェクトを作成するための Web サイトが存在するのですが、その機能を VSCode 上で使えるようにしたのが「Spring Initializr Java Support」です。
「Spring Initializr Java Support」 は「Spring Boot Extension Pack」に含まれているので、前提条件に書いている内容を行っていればインストールされているはずです。
プロジェクトを作成するには、以下の作業を行います。
- プロジェクトの種類 (maven または gradle) を決定する。
- VSCode の Spring Initializr でプロジェクトを作成する。
プロジェクトの種類の決定
Spring Boot はプロジェクト管理に使用するツールを Maven または Gradle から選択できます。
※個人的には Gradle がオススメです。
Maven
主に Spring Boot の学習目的で「とりえあえず動作する Spring Boot の Web アプリを VSCode で作ってみたい!」という場合は Maven がオススメです。
Microsoft の公式サイト含め、VSCode + Spring Boot 関連の情報は Maven を使用しているものが多いので、参考にしている情報をそのまま使えます。(Maven → Gradle 変換が不要)
また、VSCode の Spring Initializr は プロジェクト情報の編集(“Spring Initializr: edit starters” のコマンド)が Maven に対応しているので、pom.xml というプロジェクトの設定ファイルを直接手で編集する必要がありません。対して Gradle を使用したプロジェクトの設定を変更したい場合は、build.gradle というファイルを直接手で編集しなければなりません。(Gradle 対応の要望もあるようなので、そのうち対応するかもしれません。)
※上記のような理由で、私は「VSCode + Spring Boot で開発する場合は Maven がデフォルト」という印象を受けてしまいました。
Gradle
それでも個人的に Gradle をオススメするのは以下の理由からです。
- アプリ運用に伴って必要になる細かなタスクを、スクリプトで簡単に作成できる。
- XML の設定ファイルより、groovy のスクリプトのほうが簡素に設定を記述できる。
- Android Studio のプロジェクト管理にも使用されているので、Android の開発時にも学習したことが役に立ちそう。
- 公式 Web サイトを見るかぎり Maven より学習意欲が湧く。
VSCode の Spring Initializr でプロジェクトを作成する
VSCode でコマンドパレットを表示し( Ctrl + Shift + P )、”Spring Initializr: Generate a ***** Project” を実行します。
※「*****」には “Maven” または “Gradle” が入ります。
表示されるプロンプトにプロジェクトの内容を入力していきます。
- 使用する言語
Java, Kotlin, Groovy から選択できます。 - Group Id
- Artifact Id
- Spring Boot のバージョン
- プロジェクトに含めるモジュール(依存関係の設定)
- 保存先のパス
Group Id と Artifact Id は、 Java のパッケージ名に使用されます。
Group Id が “com.example”、Artifact Id が “demo” だとすると、Java のパッケージのルートは “com.example.demo” になります。